新刊「医療者のポスターデザイン」学会ポスターに悩むすべての人へ
- Kobayashi Kei

- 3月30日
- 読了時間: 4分
学会ポスターデザインの教科書を書きました
お久しぶりです。「医療スライドデザイン部」管理人の小林です。
ずいぶん前から学会のポスター会場に足を運ぶたび「せっかくいい内容なのに!」「もっと伝わりやすくできるのに!」と、つま先まで届くほど縦に長く文字の詰まったポスターを眺めて歯がゆい思いをしていました。

周りを見回してもデザインの視点でポスターの作り方を教える書籍はなく「誰もやっていないなら私がやるしかない」と一念発起し、ポスターデザインの研究を開始しました。「医療スライドデザイン部」のみなさんや医学書院の方々など、さまざまな方の協力を経て完成したのが本書「医療者のポスターデザイン」です。
美しくない、読みづらい、観客からの反応がない、といった学会ポスター作成の悩みを、デザインの視点から体系的に解説していきます。

医療に限らず、幅広い研究職の方のデザインレベルを底上げしたい
この本への強い想いとして、「医療者のポスターデザイン」を医療者にだけ読んでいただくのはもったいないと考えています。
情報設計、紙面のサイズ、フォントの設定、文章のデザイン、図表やグラフのデザイン、プレゼンテーションテクニックなど、おそらくほとんどの分野の学会ポスターに当てはまるテーマを網羅しており、医療以外の分野の方にもきっと役立つ自信があります。
「医療系の本だけど、自然科学系、人文学系の人にも価値ある本として読まれている」というかっこいい状態を目指したいです。ぜひお見かけしたら、手に取っていただけると嬉しいです。

本書のこだわり① Powerpointで作成可能!
ポスターデザインを伝えるにあたり、こだわった点がいくつかあります。まずは「基本のデザインはPowerpointで作成可能」という点です。いわゆるDTPに特化したツール(Adobe Illustratorとか)の方がきれいなポスターを楽に作ることができますが、多くの人が自分が使い慣れたPowerPointで作りたく、新しいソフトの経済的コストや学習コストをかけたくありません。
紙面の設定から印刷まで、PowerPointで完結することができます。細かいテクニックも紹介していますので、ぜひご参考ください。

本書のこだわり② 豊富なポスター実例!
本書を書くにあたり最も大変だったことが「一枚ポスターの再デザイン」でした。
前著「医療者のスライドデザイン」(2023 ご好評いただきありがたい限り)では一枚のスライドでBEFORE→AFTERを紹介していましたが、ポスターになると発表のすべての情報が一枚の中に収まっています。内容を理解し、凝縮された情報を整理しなおし、説得力のあるデザインにする作業にはかなり苦心しました。
今回は広い分野の方からポスターを募集し、再デザインしたうえでポイントを解説しています。研究、症例報告、社会活動、英語ポスターなど、ジャンルもデザインもさまざまなポスターを紹介しています。

本書のこだわり③ 時短テクニック!
ポスターを作る誰もが多忙な中の時間の隙をぬってポスターを作成しています。「どうすれば品質を落とさず、時間をかけずに作れるか?」と向き合い、できるだけ手間を省くテクニックを紹介しています。
必ずしも「AI=時短」ではないですが、生成AIを使った時短テクニックにも言及しています。

本書のこだわり④ ページが少なく絵が多い!
なんと全160ページ!すぐ読めます。最高です。決して手を抜いて書いたわけではなく、もともとこの倍くらいの原稿を推敲して圧縮し、このページ数に収めました。
紙も薄い紙を使っているので書店で目立たないのが辛いですが、内容は濃く省スペースの良デザインです。ぜひこの薄さに価値を感じていただけると嬉しいです。
2026年4月6日 全国の書店で発売予定です
AIがなんでも教えてくれる時代、人間の情報発信の価値は大きく揺らいでいます。その中で「ただ貼っておしまい」ではない、ポスターの新たな価値を創出したいと考えています。
ポスターは会場でのリアルなコミュニケーションのきっかけであり、あなたという一人の人間の存在を世に伝える大事な手段です。あなた自身をしっかり感じてもらえるデザインを、本書とともに目指してください。
ぜひお楽しみいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

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