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執筆者の写真Kobayashi Kei

グラフを使い分ける


グラフとは、データを形でみせるデザインです。情報をグラフにする際、どのようにデータを伝えたいかによって選ぶべきグラフは変わります。適切なグラフ選びについて考えましょう。


BEFORE

1990年代からの薬品の上市品目数を示し、低分子医薬品が減少傾向であることを示しています。既存の表とグラフをそのまま貼りつけているため、数字が小さく見づらい印象を与えています。


直したい!

  1. 表と円グラフが同じデータを示しており、情報が重複している

  2. 数値が細かく、減少傾向が伝わりづらい


AFTER

直した!

  1. 折れ線グラフを適用し、年代ごとの変化を強調した

  2. ラベルをそれぞれの線の近くに配置し、線の色と文字の色を同じにした


解説

1. グラフを選ぶ


グラフにすることで、データを一目で伝えることができます。「グラフ 選び方」などで検索するとたくさん解説サイトが出てきますが、大切な基準はデータをグラフにして何を伝えたいのかです。代表的な棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフは以下のように考えます。


棒グラフ:値の大小を比較する

折れ線グラフ:値の変化をみる

円グラフ:割合を比較する

今回は「低分子医薬品が減少傾向」であることを示したいため、折れ線グラフで表現してみました。円グラフを並記するよりも、特定の項目が時間と共に減少していることが一目でわかります。


2.ラベルをデザインする


Excelでグラフを描くと、デフォルトではそれぞれのグラフの名称が下や横に小さく表示されます。このラベルの文字は小さいうえ、グラフとも距離があるため視線が行き来してしまい、対応を把握しづらいという難点があります。


できるだけラベルをグラフの近くに配置し、色をそろえてあげることで、そのグラフが何を示しているか、より視認性の高いデザインとなります。



ただし今回は「低分子」を示す一番上のグラフを強調していますが、一番下の「細胞/核酸/遺伝子」などは整理されているとは言い難く、情報が詰まっているところをどうデザインするかはなかなか難しいところです。


3.さらにグラフを考える


折れ線グラフで示したことにより、低分子医薬品の絶対量が下がっていることが示され、割合が73%から50%にまで下がったこともラベルで示されました。しかし、すべての薬を合算した量が年々減っていることも伝えたい場合、このグラフでは不十分な気がします。どうしたらいいでしょう?


積み上げ型の横棒グラフにしてみました。ラベルが上に置かれたことで各項目が何を示しているかは少しわかりにくくなりましたが、低分子医薬品の絶対量が減っていることに加え、総量が共に減少傾向であることも同時に示すことができました。ちなみに縦棒よりも横棒グラフの方がスライドの横幅を有効に使うことができかっこいいです。


今回は一長一短ありましたが、さらに突き詰めていくとより適切なデザインのグラフが見つかるかもしれません。みなさんもぜひ考えてみてください。




※スライドはすべてmicrosoft Powerpoint office 365 Window10 を使用しています

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