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執筆者の写真Kobayashi Kei

伝えたいことを伝える

あなたのスライドで伝えたいことは何ですか?スライドデザインで大切なことは「メッセージを明確にする」ことです。余分な情報を取り除き、伝えたいことが伝わるデザインを考えましょう。


BEFORE

30年間の合計特殊出生率の推移を表したスライドです。20代前半の出産が減り、30代の出産が増えていることを伝えたいのですが、余計な要素が多すぎるためグラフが目立たなくなっています。


直したい!

  1. 写真、テキスト、ロゴ、背景など、余計な要素が多く伝わりづらい

  2. グラフそのものが小さく、数値も判別しにくい


AFTER


直した!

  1. 情報をグラフのみにし、メッセージをできるだけシンプルにした

  2. グラフに記載している情報も削減し、年齢と出生率の推移に視線が向くようにした


解説

1. ついつい目が向いてしまう


今回のスライドで伝えたいことはグラフとテキスト下段のメッセージなのですが、みなさんの視線は右下のかわいい赤ちゃんと目が合いっぱなしなのではと思います。


一枚のスライドに複数のオブジェクトを配置すると、目を引くものと引かないものが出てきます。最も目を引く要素と、最も伝えたい要素が一致していれば完璧なスライドですが、このスライドでは明らかに余計なものが目を引いています。写真だけでなく、ロゴマークや背景なども不必要に注意を引き付けており、テキストを読もうとしても読ませてくれないスライドになっています。



エビデンスのある情報ではないですが、オブジェクトを目を引くもの、引かないもので並べてみました。人の顔に対して脳が特別な働きをすることは知られていますが、自分の記憶と繋がっている有名なキャラクターなども強く注意に働きかけます。

大切なことは、自分の最も伝えたい情報に視線を向けさせることです。今回のスライドであれば無駄に目を引く要素は徹底してなくし、グラフのみを提示することで否が応でもグラフに注目させるようにデザインしています。



2.伝わるグラフ


グラフを描くとき、「このグラフで何を伝えたいのか?」を吟味してから描くようにしてください。何も考えずに持っている大量のデータをグラフ化し、レーザーポインタをグルグル回しながらダラダラ解説されるのは苦痛なだけでなにも伝わりません。今回であれば20代の母親の出生率が低下し、30代の出生率が上昇していることを示したいので、そのデータの推移がわかるグラフのみを抽出しています。また各プロットに表示していた数字も最初と最後のみにし、よりシンプルなグラフにしています。

こうした単純化はときに意図的なデータの選別にとられかねないのでバランスは大切ですが、シンプルなスライドほど伝わりやすいことは事実です。まずは伝えたいことを最も少ない情報で見せるスライドを作り、必要な要素を付け足すデザインを考えましょう。




※スライドはすべてmicrosoft Powerpoint office 365 Window10 を使用しています

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